v10.0
- ID:
-
33526
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 0719
- 見出し:
- 樹齢700年の巨木、移植作戦 ダム予定地からレール
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://www.asahi.com/articles/ASH733JKZH73TIPE00B.html
- 写真・動画など:
- 【動画】
- 記事内容
- 佐賀県内のダムの水没予定地にある樹齢700年を超える杉を移植する計画が進んでいる。地元神社のご神木で天然記念物でもある巨木。移植地までレールを敷き、立ったままの状態で鉄の箱に入れて運ぶという大プロジェクトだ。
移植される巨木は、佐賀県吉野ケ里町の「小川内(おがわち)の杉」。樹齢約700~800年とされる。高さ24~39メートルの3本の幹が並んで立っているが根は一つで、根本回りは約13メートルに及ぶ。重さは約440トン。小川内地区にある山祇(やまづみ)神社のご神木で、1956年には県の天然記
念物に指定された。
小川内地区は、福岡県那珂川町と接する県境付近にある。県境を流れる那珂川に多目的ダムを造る計画が持ち上がり、福岡県などが88年度から、五ケ山ダムの建設に着手。水没予定地となった同地区では、住民の集団移転が進められ、住民からはご神木の保存を求める声が相次いだ。
これを受けて、福岡県は移植の可能性を探るために2002年から杉の調査を開始。移植地と移植の方法が課題となり、いったんは「困難」と結論づけた。だが、佐賀県側から、さらに詳しい検討を求める強い要望があり、11年に樹木の専門家らによる検討会議を設置。改めて検討を続けた結果、13年に「
移植可能」と判断した。
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