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- ID:
- 32981
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 0427
- 見出し:
- 伐採桜から花咲かせよう 閖上クラフトエイド
- 新聞名:
- 河北新報
- 元URL:
- http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150427_15025.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 名取市閖上の「ゆりあげ港朝市」で26日、宮城県内外の有志が「閖上クラフトエイド2015」を開き、東日本大震災の津波に耐えた閖上の日和山の桜を素材にした木工品などを販売した。日和山には新たに山形県の桜の苗木を植え、震災の記憶の継承と早期復興への願いを込めた。
復興支援活動として、山形市の広告プランナー横尾和義さん(49)や、閖上ゆかりの手工芸作家らが実行委員会を組織して開催した。会場には26のブースが設けられ、宮城、山形、岩手、福島各県から出品されたアクセサリーや食器、雑貨、布製品、絵本などの独創的な作品が並んだ。
木工品として販売されたのは、桜の木を使ったお守りの木札や和紙など。震災前、日和山には8本のソメイヨシノがあったが、津波に遭って2本だけが残った。2012年、13年と花を咲かせたが、その後は塩害などの影響で衰弱し、昨年伐採された。実行委が木を引き取って木工品として再生したという。
イベントと合わせ、実行委は日和山の斜面に山形県白鷹町の樹齢約1200年となるエドヒガンザクラ「薬師桜」の苗木2本を植えた。土壌改良のため、周囲には伐採した閖上の桜の木を焼いて作った炭をまいた。
横尾さんは「津波に耐えた桜の物語を伝え、閖上の地から『諦めない心』を発信したかった。震災の記憶が風化しないよう、これからも作家と連携しながら支援活動を続けていきたい」と話した。
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