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- ID:
- 32472
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 0216
- 見出し:
- 【照明灯】役人のほんき
- 新聞名:
- カナロコ
- 元URL:
- https://www.kanaloco.jp/article/84175/cms_id/126419
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 「住宅などへ国産木材の使用を広げていくため必要な『き』は何か」。20年ほど前、環境庁長官に就任した岩垂寿喜男さんから問われた。正解は「役人のほんき」という。「価格面の課題や規制の壁を打ち破るには良い木とやる気がそろわないと」と説いた▼自然保護派であった岩垂さんだが伐採にやみくも
に反対していたわけではない。2001年に世を去るまで「役人のほんき」を問い続けた▼岩垂さんが国会議員時代の地盤としたのが川崎市。昨年11月から木材の公共施設への活用を軸に、宮崎県との交流に乗り出した。両自治体が共催したフォーラムで国土交通省の住宅政策担当の幹部が「木材普及
の4K」との持論を展開した▼「健康と心に優しい」「経済と環境にも優しい」「構造上も安全」が「3K」。これらに「カネと規制緩和というKを加えて応援したい」と宣言した。会場から感嘆のどよめきが起こる。秋田県をはじめ木材産地での勤務経験を持つという▼イベントは午後3時から8時までみっちり続く。福田紀
彦市長と河野俊嗣知事は最初から最後まで参加し来場者と対話した。くだんの国交省幹部はもちろん林野庁幹部も同様だ。終了後には総出で見送りにも立つ。そんな姿勢に「役人のほんき」を見た。
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