v10.0
- ID:
- 32459
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 0213
- 見出し:
- 桜の名所・足羽山、雪で倒木相次ぐ 景観維持で伐採できず悩む管理者
- 新聞名:
- 福井新聞
- 元URL:
- http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/64023.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 福井市民憩いの場として親しまれている足羽山公園で今冬、道路沿い斜面の崩落や、倒木が相次いでいることが12日分かった。公園を管理する市によると、いずれも湿った重い雪が原因とみられる。これまでけが人は確認されていない。市は雪解けを待って被害箇所を補強する予定だが、今後も崩落などが
続く可能性があり、対策に頭を悩ませている。
市公園課によると、被害が確認されたのは山中を通る市道「あじさいの道」沿いを中心に、崩落が2カ所、ソメイヨシノの倒木3カ所。
崩落は1月上旬、足羽山招魂社の南西2カ所で発生。斜面がそれぞれ高さ約3メートル、幅約5メートルにわたり崩れた。2次被害防止のため現在は応急処置として、ブルーシートで覆い土のうで固定している。
倒木はいずれも昨年12月上旬に確認され、このうち足羽山臨時交番の西約50メートルの谷側では、高さ10メートル以上の木が倒れた。
同課によると、道沿いの目立った崩落は少なくともここ数年はみられなかった。12、1月とも今冬の雪は水分を多く含んで重く、これが原因で表面の土が崩れたという。また足羽山には約3400本の桜の木があるが、多くが戦後間もなく植えられた老木。もろくなっている木が目立ち、倒木以外にも今冬、1月末
までに山全体で30カ所以上で桜の大きな枝が折れている。
ほぼ毎日、あじさいの道を歩くという年配の女性は「崩れた場所は、岩がむき出しで怖かった。また土砂が落ちたり木が倒れたりするかもしれず、なるべく早足で通り過ぎるようにしている」と不安げ。足羽山で清掃作業を行う60代男性は「この道はランニングやウオーキングをする人が多い。根本的な対策が
必要だ」と話した。
同課は雪解けを待って、崩落箇所に土砂を保護するマットやネットを施したり、倒木跡に土盛りしたりする予定。一方で、「崩れる場所を予測して、あらかじめ予防策を行うのは難しい。桜の名所なので次々と古い木を切っていくわけにもいかない」と担当者は頭を抱える。「こまめにパトロールを続けていくしかな
い」と有効な対策を打ち出せていないのが現状だ。
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