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- ID:
- 32349
- 年度:
- 2015
- 月日:
- 0128
- 見出し:
- 大ケヤキ映画デビュー 東根で撮影、年内公開
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/yamagata/news/20150128-OYTNT50133.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 東根市の国指定特別天然記念物「大ケヤキ」が、小栗康平監督が10年ぶりにメガホンをとり、オダギリジョーさんが主演する日仏共同制作映画「FOUJITA」に登場する。すでに2回の撮影を終え、複数のシーンで使われる予定という。高さ28メートル、根回り24メートルの圧倒的な存在感が、スクリーンを
通じて観客を魅了する。
大ケヤキは、市立東根小学校の校庭にあり、樹齢は1500年以上と推定されている。村山地方でロケの誘致活動をしている「山形フィルム・コミッション」(山形市)によると、大ケヤキが映画に登場するのは初めてという。
映画は、20世紀初めのパリで、洋画家として成功を収めた藤田嗣治つぐはる(1886~1968年)が主人公。1920年代のパリと、戦時中の日本という二つの舞台を中心に物語は進む。
大ケヤキは、藤田の疎開先の村にあるという設定。「人智じんちを超えた大きなものの象徴」(小栗監督)として現れる。全国の巨木を調べる中で、東根市の大ケヤキにたどり着いたという。
現地では、昨年9月と12月の2回にわたって撮影が行われた。2回目は雪が降った後で冷え込む中、同小の元木正史校長が学校でなめこ汁約30人分を調理し、スタッフに差し入れた。
さらに、調理実習中の児童らが作ったポテトサラダも振る舞われ、地元とうち解けた雰囲気の中で撮影が進んだという。
映画は現在、撮影を終えて編集作業の段階にあり、年内に公開される予定だ。
小栗監督は大ケヤキについて、「揺るぎない姿が美しいです。小学校の敷地にあるという身近さもいいですね」と絶賛。「山形の自然の豊かさが、いま私の中に焼きついています」とコメントしている。
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