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- ID:
- 31859
- 年度:
- 2014
- 月日:
- 1126
- 見出し:
- ボイラーの余熱活用 ウナギ養殖
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/news/20141126-OYTNT50000.html?from=ycont_top_photo
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 林業が盛んな那珂川町で、木材を乾燥させるボイラーの余熱で温めた水槽で育てたウナギの試食会が25日、町内で開かれた。提供されたうな重の味は上々。養殖に成功した川魚販売会社「林屋」(同町小川)は来年から、本格的にウナギの養殖に乗り出す。
養殖は、旧馬頭東中学校(同町大山田下郷)の廃校舎を利用した水槽で試験的に行った。敷地内には県北木材協同組合の木材乾燥ボイラーがあり、その余熱を活用。県の「フードバレーとちぎ農商工ファンド活用助成事業」からも約420万円の助成を受けた。
今年3月にウナギのシラス(稚魚)1キロ、約6000匹を購入し、水温28~30度に保った水槽で6~8か月間で1匹当たり200グラムに育てた。6月上旬、排水口付近にたまったゴミから発生したガスで半数近くが死ぬトラブルもあったが、約3500匹を水揚げした。
林屋の小林博社長(49)は「自然に死んだのは22匹だけだった。指導してもらった千葉県の養鰻ようまん業者などからも合格点をいただいた」と成功を喜ぶ。
25日には地元の「すし常」でうな重の試食会。参加した福島泰夫町長は「身が締まっていて軟らかく、おいしい。地域資源を活用した商品開発で、まさに地方創生。町として大いにPRしていく」と話していた。
同社は近くに養鰻施設を新設し、来年3月にはシラスの購入量を今年の10倍の10・5キロに増やして年間12トンの生産を目指すという。
小林社長は「生産から販売の間に仲介業者を入れないことでコストダウンを図り、ウナギを割安で提供したい。地元で直売するほか、東北方面も市場にしたい」と意気込んでいる。
2014年11月26日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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