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葉っぱのメッセージ




ユリノキ
小さくても色づき加減に  手抜きなし。神様の愛。  緑川通りの街路樹にて   8月3日採集
 
ユリノキ 葉が半纏、花はチューリップ

展覧会場のユリノキの葉っぱの絵の前で話しに花が咲いた。
「ほぉ、これはまた素晴らしい。ユリノキですな。
葉っぱもいいが、花もまたいいんですよ。ご存じかな」「えっ、どんな花なんですか?」
  と、話しているとあれよあれよという間に会場内にいた人たちが集まってきた。みんな
口々にユリノキの花について話し始めた。まとめると、5~6月頃、チューリップに似た
花が枝先に咲く。
でも葉っぱと同じような色なので、よく見ないと分からない。双眼鏡で見たという人もいた。
今年初夏、私の目には半纏に似た葉しか見えなかった。
  このユリノキ、葉の形からハンテンボク、花の形からチューリップノキの別名。
冬場に着るハンテンをチューリップ柄に変えてみたら私にも見えるかな、とちょっと真剣に
考えた。
カツラ
金色の粉を吹いたよう。  近くで見たら皆傷だらけ。  ビジネスセンター街にて   11月19日採集
 
カツラ 金色の粉を吹いたよう。近くで見たら

広い公園で、突如として立ち現れた一本の木。
黄色く色づいた葉っぱをこんもりと繁らせた様子には「小さな森」の貫禄さえあった。全体が
黄金色の光の粉に包まれてキラキラ輝いている。興奮しながら近よって、葉っぱを見た――。
「カツラちゃん!」思わずこう呼んでしまった。
実はアトリエ近くのカツラの葉っぱの色づきをずっと心待ちにしていたので。美事な黄葉もよく
よく見ると、みんなそれぞれ傷だらけ。しっとりとしたクロームイエロー。
葉裏の白い優しさ。ハート型の葉っぱ。カツラの木の全体像は、ちょうど葉っぱの形そのもの
だった。
シラカバ
日当たりがよすぎて、  キワが焦げついたのかな?  裏道の家の庭先にて   11月18日
 
シラカバ 純白の女王たちの面影

小さい頃、家族で山にドライブに行くと、シラカバの白い林が「もうすぐ頂上だよ」と優しく知らせてくれた。
純白の女王たちのたたずむ姿をあきもせず眺めていた。この面影の女王が近所の家の庭先に。
樹肌の白さが薄れていたので、葉っぱに目がいく。三角形で不規則な緑のギザギザ。触るとすべすべし
ていて、裏側は白っぽい。脈上に白い毛が少し。純白の女王は小さい頃から太陽の光を十分浴びないと
育たない。大きくなっても日当たりのよい場所を好む。伐採や山火事などで木がなくなると、一致団結して
いっせいに生える。生長も早い。でも何十年かして周りの木々が大きくなると枯れてしまう。
あの純白の女王たちのたたずむ高原は今――描いていてふと考えた。



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