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ID :  4231
公開日 :  2007年  7月 8日
タイトル
[奈良期、校倉造りの井戸跡が出土 右京・西京極遺跡、役所跡か
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007070800110&genre=M2&area=K1H
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元urltop:
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写真:
 
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京都市右京区清水町の西京極遺跡で8日までに、奈良時代(8世紀後半)の井戸跡が見つかった。同時代の井戸としては珍しい校倉造りで、「南」と書かれた墨書土器も出土し、平安京造営直前の役所に関連す る施設の可能性が高い。  昨年12月中旬から2月始めまで、京都市埋蔵文化財研究所が約450平方メートルを調査した。弥生時代の竪穴住居跡が多数見つかっている。  井戸跡は一辺1・1メートルの正方形で深さ約3メートル。正倉院と同じ校倉造りで、丸太の両端にほぞ穴を開け、クギを使わず井げたに組み上げていた。当時の井戸は、板を並べて角材で固定する「方形縦(横)板組み」 が一般的で、校倉造りは非常に珍しいという。  井戸の周囲には覆い屋と見られる柱穴があり、北と西にも一辺3-4メートルの掘っ立て柱建物跡が見つかり、井戸の四方を建物が囲んでいたらしい。  墨書土器は直径19センチの皿で、底の裏側に「南」と記されていた。文字より下は失われているが、皿の中心部にあることから一字だけだったとみられる。井戸からは、役所でよく使われた円形の硯(すずり)も見つか った。  調査した柏田有香・調査研究技師は「墨書土器の文字は、使用された場所を示すケースが多く、北側に中心的な建物があったと考えられる。調査地の北西で過去に大規模な掘っ立て柱建物跡が見つかっており、平安京 以前の京の中心地だった葛野郡の役所に関連する可能性もある」と話している。