ID :
4609
公開日 :
2007年
9月 2日
タイトル
[「自然との関係重視」樹海ドーム完成10周年講演
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/09/20070902t43011.htm
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写真:
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世界最大級の木造ドーム建築として知られる大館樹海ドーム(秋田県大館市)の完成10周年を記念し、設計者で建築家の伊東豊雄さん(66)が8月31日、同市内で「大館ドームから10年」と題して講演した
秋田県建築士会北秋支部の主催で、約150人が参加した。伊東さんは設計当時を振り返り、「自然との関係を重視した」と話し、卵形の屋根などに季節風の影響を考慮したデザインや周囲に池や芝生の公園を配置した
点などをその例に挙げ、「自然と対立せず、自然の中に返っていく建築を目指した」と強調した
せんだいメディアテーク(仙台市)の設計も手掛けた伊東さんは「大館ドームとメディアテークを通じて、『空間の流動性』というか、静止した状態でありながら動きを感じられる建築をつくりたいと考えた」と設計理念も解説
。「自然や環境と結びついた建築に取り組みたい」と、今後の抱負を語った
大館樹海ドームは、秋田県が総工費約80億円で建設し、1997年に完成。長径175メートルで、屋根柱に秋田杉約2万5000本分を使ったのが特徴。野球などスポーツのほか、コンサート会場などに利用でき、オープ
ンから10年間で約290万人が利用した。