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ID :  4031
公開日 :  2007年  6月 7日
タイトル
[福岡城門部材にイチョウ 城郭では例なし理由は「?」 下の橋大手門
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新聞名
西日本新聞
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元URL.
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/20070607/20070607_032.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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 国指定史跡・福岡城跡(福岡市中央区)で、福岡市教委が復元を進めている「下(しも)の橋大手門」の建築部材に、日本の城郭建築では使われた例がないとされるイチョウの木が使用されていることが7日 、分かった。市教委によると、国内の木造建築全般でもイチョウが使用された例はほとんどないという。市教委は「今年は福岡城築城400年の節目。歴史のロマンをかきたてる発見」と驚いている  市教委文化財整備課によると、国内の木造建築は古くから、建材にはケヤキやヒノキ、マツ、スギを使うのが一般的。イチョウは強度などに問題があるわけではないが、現在でも建材としてはほとんど使われない  下の橋大手門の中心部材は、他の一般的な城郭よりも大きく、門の左右の柱の上に梁(はり)を渡した冠木(かぶき)は、長さ約11メートル、重さ約2トンのイチョウを使っていた。ほかに独特の香りを放つクスも使われて いた  同課は「なぜイチョウが使われたのか? どこから運ばれてきたのか? 先人だけが知るミステリーだ」と話している  城跡北西部に位置する下の橋大手門は、2000年8月に不審火で焼損。当時は屋根部分が一層構造だったが、市教委は、2層構造の櫓門(やぐらもん)だったとされる江戸期の大手門をモデルに復元する作業を進めて いる ●付近に巨木あったのか  ▼神奈川大学工学部建築学科の西和夫教授(日本建築史)の話 日本の城郭の部材にイチョウが使用された報告は聞いたことがない。当時は建材も石垣も築城場所の近くあるものを使うのが一般的。推測すると、福岡 城の近くにイチョウの巨木があり、城の威容を示すために福岡藩主黒田家が建材にした、といったところではないか。