調印式は盛岡市中央通1丁目のエスポワールいわてで行われ、関係者ら15人が出席。沢田社長と中屋敷十町長が協定書に署名。沢田社長は「国産材の有効活用と利用拡大のための受け皿として、林業振興につな がると確信している」とあいさつした。
同工場はスギやカラマツで、住宅の柱や梁(はり)となる集成材を製造する。原木は県内と青森、秋田の両県から集め、年間生産量5千-6千立方メートル、年間売り上げは20-30億円を見込む。
同町長山の町有地13ヘクタールを賃借し、工場面積は約1万平方メートル。来春着工し、早ければ8月からの操業を目指す。地元中心に50人ほどを雇用する。
同工場をめぐっては、建設予定地の近くに住む化学物質過敏症家族への影響を懸念し、一部町民が反対運動を繰り広げてきたが、同社が県に申請していた開発行為と林地開発の許可は今月上旬までに決定した。< /P>
同社は当初、より薄い板を貼り合わせるLVL(ラミネイティッド・ベニア・ランバー)という合板の工場を予定していたが、化学物質過敏症家族への影響を考慮。当面は、ホルムアルデヒドを含まない接着剤でも製造で きる集成材の工場に変更したという。
反対運動をしている「イーハトーブ雫石を守る会」は同日、町に対して抗議文を提出した。
【写真=立地協定を結び握手する沢田令社長(右)と中屋敷十町長】