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ID : 306
公開日 : 2006年 2月14日
タイトル
東京で「緑」を考えた
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新聞名
JanJan
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元URL.
http://www.janjan.jp/area/0602/0602150291/1.php
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元urltop:
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写真:
 
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2月13日、東京は永田町から程近い都市センターホールにて、「東京の緑問題を考える」と題してシンポジウムが開催された。主催は特別区長会、東京都市長会、東京都町村会であるから、東京都内の都庁を除く全ての自治体の首長の共催と言えよう。基調公演にはC.W.ニコル氏、パネリストには各自治体の首長や、農林業従事者、農学系の研究者、NPO関係者らが招かれた。 午前中は4つの分科会に分かれて、パネルディスカッションが行われた。各分科会のテーマは以下の通りである。第1分科会「緑と地球環境 -京都議定書から考える-」第2分科会「都市の緑を増やす」第3分科会「東京の森をつくる」第4分科会「緑とともに育つ」 午後は、C.W.ニコル氏の講演「黒姫の森から東京の緑へのメッセージ」をはさんで、総括討議「連携の仕組みを考える」と題して、4つの分科会での成果が集約された。
東京の「緑」とは
 「いま東京の『緑』は危機に瀕しています。」 そう言われたとき、あなたはどんな「緑」を想像するだろうか。街路樹や公園の植栽、武蔵野の雑木林といったところか。あるいは皇居、明治神宮といった具体的な地名を挙げる人もいることだろう。
 このシンポジウムで主として取り上げている「緑」とは、東京都の西部に広がる山林や農地の緑である。この地域はかつて林業が盛んで、スギやヒノキが植林された。この山林がいま手入れ不足で荒れている。林業の後継者が不足し、放置される山林が増えているのである。
 林業の衰退は、木材が売れない、林業に後継者が集まらない、山林の手入れができない、山林が荒れてしまい良い木材が生産できないという悪循環により、克服が困難な状態にある。
 山林の手入れのなかでも中心となる作業は「間伐(かんばつ)」である。間伐とは、植林したスギやヒノキなどの樹木が、成長することによって密生していった場合に、一定の間隔で伐採することをいう。伐採することで下草に陽の光があたり、地表面の近くの生態系が豊になり、土壌の流出も防げる。
 間伐が行われない森は陽の射さない暗い森となり、地表近くの生態系が失われ土壌も流出し、ついにはスギやヒノキも枯れててしまう。放置された山林は裸山と化し、シカの食害なども重なって、荒廃域が広がっている。
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