ID : 15536
公開日 : 2010年 3月30日
タイトル
但東シルク温泉にペレットボイラー、森林資源活用を推進…兵庫・豊岡
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://osaka.yomiuri.co.jp/re-eco/news/20100329-OYO8T00378.htm
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元urltop:
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写真:
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市長「温暖化防止も期待」
森林資源の活用と地球温暖化防止に導入されたペレットボイラー(豊岡市但東町で) 兵庫県豊岡市は、木くずなどを固めた木質ペレットを燃料にしたボイラーを、同市但東町の温泉施設「シルク温泉やまびこ」に導入した。間伐材や道路整備などで伐採した木が原料で、ペレットだけを燃料にしたボイラーは県内で初めてという。市はバイオマス(生物由来のエネルギー)を活用する政策を掲げており、化石燃料だけに依存せず、豊かな森林資源を木質バイオマスエネルギーとしてペレットに加工して積極的に熱源に利用し、地球温暖化防止などに努めていく。
◇ 石油など化石燃料とは違い、樹木は燃やしても二酸化炭素(CO2)が森林で吸収されるとして排出量には計算されない。また、山に放置された間伐材は、大雨で流されて土石流や川の橋や堤防を壊して災害を引き起こし、森林が荒れて餌場を失ったシカやイノシシなどが人里に現れる原因ともされ、森林資源の活用が課題だった。
市は2007年3月にバイオマスタウン構想を策定し、林業活性化も兼ね、既に市内の公共施設や小中学校に計83台のペレットストーブを設置。北但東部森林組合も市などの補助を得て、年間1500トンのペレットを製造できる施設を11年度に稼働させる。
同温泉のボイラーは、ペレットの受け皿として、市が約4150万円をかけて整備。既存の灯油ボイラーの使用を減らし、年間約590トンの二酸化炭素を削減できると試算している。
市はペレット消費のため、10年度以降に3基程度のペレットボイラーを同市出石町の「出石温泉館乙女の湯」などに設置する。
点火式で中貝宗治市長は「バイオマス構想の中核であり、エネルギーの地産地消や二酸化炭素削減、安全な森、有害鳥獣対策といった一石何鳥もの効果が期待できる」と話した。