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ID : 1808
公開日 : 2006年 10月 8日
タイトル
森林火災に衛星監視網 北大などシステム開発中 アジア対象 延焼予測、ネット配信
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新聞名
北海道新聞
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元URL.
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20061008&j=0047&k=200610077362
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元urltop:
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写真:
 
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地球温暖化に深刻な影響を及ぼすアジア地域の森林火災を人工衛星で見つけ、延焼を予測して被害を最小限に食い止める災害管理システムづくりを、北大と宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)などが進めている。二年後の実用化を目指して、日本のほかアジアとオセアニアの五カ国が加わる実験も、今月からインドネシアで行われている。
 システムの名称は「センチネル・アジア」。センチネルは英語で「見張人」の意味で、オセアニアも監視の対象に含める。米航空宇宙局(NASA)の観測衛星「MODIS」で検知した火災について、発生現場の植生や気象などの情報をもとに火災がどう広がるか予測し、インターネットで公開する。北大低温科学研究所の福田正己教授(凍土学)ら北大の研究者を中心に予測プログラムを開発する。
 森林火災は樹木と土壌の燃焼で二酸化炭素(CO2)を大量に排出し地球の温暖化を進める。火災の広がり方が予測しにくいため、長期間、大規模に延焼するケースが多い。アジアでは野焼きによる火災が頻発しており、一九九七年にインドネシアのカリマンタン(ボルネオ)・スマトラ両島の熱帯雨林で起きた大規模火災では、日本の四国の面積の一・四倍に相当する二百六十万ヘクタールが焼失したとの報告もある。
 インドネシアでの実験は今月一日、乾期のカリマンタン島で始まった。MODISの火災検知システムは、小規模の火災を見落としたり、火山を火災と誤認する可能性があり、信頼性を高めるのが目的だ。
 実験では、MODISの発する火災情報が正しいかどうかを、火災現場で確認した状況と宇宙機構の衛星写真などを使って、北大工学部の早坂洋史助教授(火災科学)らが検証する。実験はタイ、オーストラリアなど五カ国の大学・研究機関も参加し、来年も行う。チームを取りまとめる福田教授は、土壌の乾燥状態を検知する衛星を活用し、「いずれは火災発生前に警報を出せるまでに発展させ、『センチネル・北海道』など地域を絞った細かな監視網も作りたい」と話している。
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