ID : 14531
公開日 : 2009年 12月23日
タイトル
魚礁:間伐材を使用 自然に朽ちて、環境に優しい--松崎の沖合
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20091224ddlk22040107000c.html
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元urltop:
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写真:
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杉の間伐材を使った魚礁10基が、松崎町の岩地、雲見両漁港近くの海底に設置された。イサキ、マアジ、カワハギなどのすみかとなることが期待されるほか、ゴカイやフナクイムシなどの魚の餌になる生物が短期間で大量発生。回遊魚が集まる好漁場になる可能性がある。同町によると、間伐材の活用と沿岸漁業の活性化という「一石二鳥」を狙う取り組みは、全国的にも珍しいという。【中村隆】
間伐材による魚礁作りは農林水産省が提案していて、同町が国の交付金630万円を充てて計画した。自然に木が朽ちるため、コンクリート製の人工魚礁と違い、環境的にも優れているという。
今回は、町内の森林から切り出した直径15~20センチの杉の間伐材を利用。長さ4メートルの樹皮付きの丸太に切りそろえ、高さが約1・5メートル、一辺の長さが約3・4メートルとなる正三角形状に組み上げた。さらに、イカやエビ類の産卵場となるように、枝や葉がついた高さ約3メートルの生木6本をくくりつけ、1基で計20本前後の間伐材を使った。
22日の設置作業では、岸壁から約100メートル離れた水深15メートルの海底に、1港5基ずつの魚礁がクレーン船を使って沈められた。同町は今後、1カ月ごとに調査を実施する。