ID : 13437
公開日 : 2009年 10月 1日
タイトル
森林認証最大地域に全国から280人~低コスト作業システム普及で研修会
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新聞名
北海民友新聞
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元URL.
http://www.minyu.ne.jp/digitalnews/091002_1.htm
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元urltop:
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写真:
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森林・林業の活路を見いだすため、紋別市を中心に遠紋地域(網走西部流域)で、国内最大の「緑の循環森林認証(SGEC)」の取得が進んでいる。こうした道産材を最新機材を導入、環境に配慮しながら安定
供給に結び付ける「低コスト作業システムの普及に向けた現地検討会」が1日、紋別市民会館、道都大学跡地などで繰り広げられた。国内初の最新森林施業システム3台も披露するとあって、全国各地から集まった林業関
係者は総勢280人。林業再生に向けて視野を広げる1日を過ごした。
挨拶に立った宮川会長、岡本会長らは「温室効果ガス削減に向けて、二酸化炭素を吸収する森林の果たす役割は大きい。間伐材の有効利用、山林地域の活性化を図ろう」「品質を確保し、低価格で安定供給ができるこ
とが課題。モデル地域となっている管内で品質保証システムを構築しよう」などと呼びかけた。
続いて、同協議会に数多くの提言を行ってきた、黒瀧秀久東京農大教授をコーディネーター、北海道林業再生研究会の高橋邦秀会長(=北大名誉教授)、富士通総研の梶山恵司主任研究員の2人をパネラー、独立行政
法人森林総合研究所北海道支所の佐々木尚三主任研究員をコメンテーターにパネルディスカッションを展開した。
高橋会長は「北海道林業の再生に向けた提言書(8月31日に採択)」の内容を説明。梶山主任研究員は「森林環境配慮と低コスト作業システムが高度な次元で融合することが大切」とし、海外の施業例や新鋭機の紹介な
どを行い、最後に「環境に配慮した再生を目指そう」とまとめた。
遠紋地域のSGEC森林認証取得面積は約30万ヘクタールで国内最大。市内の非認証林は1万6000ヘクタールが残っているが、オホーツク中央森林組合(阿部徹組合長)を窓口に9月末で185人の林家の総面積5600ヘ
クタールでも取得意向という。西興部、興部、雄武でも合わせて4750ヘクタールも取得する予定。認証林から搬出される木材を加工する事業体は9社から21社に増加している。
こうした森林の管理に活躍する最新機は、佐藤木材工業(佐藤教誘会長)が国内で初めて導入したWELTE社製(ドイツ)の高性能複合森林施業機「コンビマシン」。最新機器による実演が行われたほか、現地では国内
メーカーの最新機の展示、実演も行っていた。