ID : 13403
公開日 : 2009年 9月30日
タイトル
大手とベンチャーが大挙参入 技術確立進む非食料バイオ燃料
.
新聞名
nikkei BPnet
.
元URL.
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20090929/102287/
.
元urltop:
.
写真:
.
2009年9月9日の日経産業新聞が「ヒマワリ油、地域で循環」という見出しで、廃ヒマワリ油から製造したバイオディーゼル燃料を紹介するなど、非食料バイオ燃料を取り巻く動きが活発化している。これらの報
道に関しては、ベンチャー企業や大学、大手企業など幅広いプレイヤーが参入し大きな流れを作っているのが特徴で、低コスト・大量生産を実現するべく様々な手法が試され、一定の成果を収めている。
この状況を受け、北米などの穀倉地帯に大規模な生産設備の建設計画が登場する(2008年6月20日の日本経済新聞朝刊)など、非食料バイオ燃料の普及を左右する重要な時期を迎えつつある。
開発進む非食料バイオ燃料技術
筑波大学発ベンチャー企業のサンケァフューエルス(茨城県土浦市)と農事組合法人の百姓倶楽部(茨城県下妻市)が、食用として使った後の廃ヒマワリ油からバイオディーゼル燃料を製造、これを農機具の燃料に活
用する事業を開始する(2009年9月9日、日経産業新聞)。山梨市の市環境センターが、間伐材などの木片からディーゼルエンジンの燃料にも使える「バイオオイル」を作る全国初の実証試験を進めている(2009年9月9
日、毎日新聞地方版)──温室効果ガス(GHG)の排出抑制の動きと石油価格の高騰などからバイオ燃料が注目されたが、これに対しトウモロコシなどの食料をエネルギー源として使うことに批判が集中、食料以外の原
料からバイオ燃料を製造する技術が求められるようになった。 昨年の6月には、当コラムでも非食料バイオ燃料を取り上げた。
その時点ではまだ、技術開発が始まったという段階であった。その後1年以上を経た現在、様々な原料を使った取り組みが始まっている。
非食料バイオエタノール技術の本命は、木材や雑草などの利用である。これらの原料には、リグニンと呼ばれる高分子が含まれており、セルロースなどの植物繊維間を接着する役割を担っている。木材などからエタノ
ールを製造するためには、まずリグニンとセルロースなどを分離し、繊維を微生物が消化できる形の糖にまで分解する必要がある。この1年余りで、この糖化についても様々な技術的提案があった。