ID : 13307
公開日 : 2009年 9月21日
タイトル
間伐材使い住民ら整備 貴重な水源周辺を昔の姿に
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/node_129465
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元urltop:
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写真:
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上田市手塚で20日、住民有志や県上小地方事務所、信州上小森林組合などが、地元のため池「舌喰(したくい)池」の源流「竜王湧水(ゆうすい)」周辺を整備した。手塚自治会(箱田悦男会長)が所有する共有
林の杉などの間伐材を使い、わき水が流れる斜面に土砂流出防止の柵を立てたり木道を敷設したりして、約90人が汗を流した。
竜王湧水は共有林内にある。箱田会長(68)らによると、わき出る水は、かつて近くの金井地区住民の生活用水だった。少雨地域の貴重な水源で、湧水の近くに「水神様」のほこらを建てて大切にしていたが、50年ほど
前から手入れが行き届かなくなり、荒れていた。周辺の整った様子を覚えていた同地区の関正通さん(83)が嘆き、「昔の姿に戻せないか」と、自治会による整備を提案。3年がかりで準備してきた。
この日は主に30~60代の男性が参加。5月に切り出してあった杉をチェーンソーでくいや丸太に整えた後、くいを打って直径約20センチ、長さ約2・5メートルの丸太2、3本を積み上げる作業などを急斜面で進めた。
「神聖な場所に戻った。間伐材も使えて一石二鳥」と関さん。箱田会長は「今後もこまめに手入れを続け、子どもでも来ることのできる場所にしていきたい」と話していた。
整備は、上田市の塩田、川西両地区と小県郡青木村で県が進める「田園空間整備事業」の一環。間伐費用には、森林税が充てられている。