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ID : 13182
公開日 : 2009年 9月11日
タイトル
間伐材活用を 奥山放置は問題 森づくり県民税評価委
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/politics/news/20090910/203814
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元urltop:
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写真:
  写真が掲載されていました
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県が昨年度導入したとちぎの元気な森づくり県民税を使った奥山林整備で、「間伐した木材を有効活用するための搬出道整備」が新たな課題となっている。同税の事業評価委員会(委員長・笠原義人宇都宮大 名誉教授)がまとめた2008年度報告書。間伐材の山林内放置(切り捨て間伐)の環境や防災面での問題点を示し搬出道整備が必要と指摘するが、コストが現在の2倍以上に膨らみ、事業の大幅な見直しにつながること から県は簡単には取り組めないのが現状だ。
 県は同税事業の柱の一つ奥山林整備で「できるだけ少ない経費で森林機能の回復を早期に進めることが第一」とし、間伐した木を山林に放置している。
 これに対し「将来、所有者が森林を手入れする意欲を喚起できる」「切り捨てられた木が土に戻るには十年かかる。間伐材の活用は山を守る基本」。7月中旬の同委員会第2回会議では、森林組合長や女性団体代表、公 募委員から間伐材を運び出す作業道の整備を求める意見が相次いだ。
 間伐材搬出の要望は同税導入前からもあり、「木を放置するのはもったいない」「災害で流出したら危険」などの懸念があった。
 奥山林整備には、同税の導入初年度6億5000万円の税収のうち2億9000万円が充てられた。
 昨年度の整備面積は2078ヘクタールで1ヘクタール当たりの費用は18・1万円。県環境森林部によると、間伐した木を森林内に集めたり、運搬のための作業道を整備している他県の場合、本県の2、3倍の費用が掛か っているという。
 県幹部は「間伐材を活用し、森林資源を循環させるのが理想」と認めるが、限られた税収を最大限に活用する「効率性との兼ね合い」は無視できない。
 仮に作業路(幅員約2・5~3メートル)整備を決めると、10年後に4万ヘクタールの奥山林を整備するとの目標自体を変更せざるを得ない。同部の担当者は「県議会や県民の理解を得る必要がある」と語る。
 現在、県は間伐材を効率的に山林から搬出するシステムなどの研究を進めており、8月には県主催のシンポジウムで来場者に間伐材の扱い方を聞くアンケートも行った。
 「奥山林すべては無理にしても、どこまでなら可能なのか。データを得るため、間伐材の搬出コストを調べるモデル事業ができないか検討したい」と県幹部。"妥協案"も含め対策を模索する。
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