ID : 13091
公開日 : 2009年 9月 7日
タイトル
大雪山国立公園国有林:森林生態系保護ネット、大規模伐採地を調査
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090906ddlk01040166000c.html
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元urltop:
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写真:
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作業効率優先に疑問
大雪山国立公園国有林で大規模な伐採による天然林や生態系への悪影響が指摘されている問題で、日本森林生態系保護ネットワーク(代表=河野昭一・京大名誉教授)が5日、現地調査を始めた。6日まで、上川管内
上川町の8カ所を回る。
ネットワークは08年3月、大規模林道やダムなどの開発や過剰な伐採で危機的な状況にある日本の天然林を守るため全国各地の11団体で結成。大雪山国立公園内でも木材生産など理由に伐採が続いており、今回
の調査には、道内を中心に全国から14人が参加した。
樹齢200年を超えるトドマツなどの巨木が何本も伐採されていたり、作業道を作ったことで沢がつぶれた現場などを検証。通常4メートルの幅で許可を受ける作業道が9メートル余りになっていたほか、伐採された木の
中には許可の印が付いていないものがあった。
河野代表は「国立公園内では保護が基本。伐採や植林は慎重に行うべきなのに、作業効率を優先したとしか思えない。重機を使い伐採や木材搬出のために林床の土壌に深い傷をつけており、これでは回復に時間がか
かる」と国有林の管理に疑問を呈した。