ID : 13006
公開日 : 2009年 8月28日
タイトル
ダンロップ、タイ南部でマングローブの苗木を植樹
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新聞名
ZAKZAK
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元URL.
http://www.zakzak.co.jp/top/200908/t2009082703_all.html
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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近代的ゴム工場誕生100年記念ダンロップブランドでおなじみの、住友ゴムグループ「ダンロップファルケンタイヤ」(東京都江東区)はこのほど、タイ南部のラノーン県でマングローブの苗木の植樹を行っ
た=写真。企業の社会貢献活動で、「環境」がテーマになって久しいが、ダンロップタイヤは1909(明治42)年にわが国初の近代的ゴム工場が誕生して100年、その記念事業として植樹を行う。その現場を取材した。
【政府関係者、知事、児童ら多数参加】
首都バンコクから南へ約570キロ下り、マレー半島が最も細くなった先に広がるラノーン県。この地域は西にアンダマン海を臨み、ミャンマーが目と鼻の先にあるが、近年の都市化でマングローブの森の減少が問題に
なっている。
マングローブは「海の森」「緑の防波堤」と呼ばれ、二酸化炭素の吸収・固定力に優れるほか、漁業資源をはぐくんだり、防風、津波を抑制する働きもある。同県環境局関係者によると、「市中心部にはかつて800ヘクタ
ールの森があったが、それが30年ほどで320ヘクタールにまで減った」と説明する。つまり、東京ドーム100個分の緑が失われた計算だ。
タイでの植樹は、ダンロップによる「チーム・エナセーブ」キャンペーンで、環境対応タイヤ「エナセーブ」1セット(4本)購入につきマングローブの苗木を1本植えるものだ。今年3月から5月までのタイヤの販売本数に
対し、5万51本の苗木を地元と協力して年内に植える。これは住友ゴムグループが、創業100周年記念事業で国内外100万本の植樹を行う社会貢献活動の大きな柱でもある。
ダンロップ宣伝・販促グループの濱田裕史課長は、「お客さまからは、タイヤを買うことで世の中の役に立てる…という声を聞いています」とキャンペーンの成果を説明し、「タイにはダンロップの工場があり、国内とは
森のスケールが違うのも、ここを選んだ理由」という。タイ政府とラノーン県、海外での農業協力などを行う財団法人オイスカの協力で実施に至った。
今月4日、同地で行われた植樹式に参加した同社取締役の橋口高志消費財部長は、「以前は広大なマングローブの森があった土地が、近年の開発で失われている、という事実が私たちを動かしました」と説明する。そ
して、「タイヤは自動車産業と密接な関係にあり、CO2の排出が多い、と私たちの業界は見られてしまうからこそ、お客さまも巻き込んだ環境キャンペーンの意義を感じます」と説明する。
イベントには、政府関係者や県知事から児童・生徒まで多数が参加、植樹を行った。中学2年生の女子生徒は「緑を増やすことは地域のためになり、生活にも寄与する大切な活動」と話していた。