ID : 12842
公開日 : 2009年 8月10日
タイトル
アートNPOヒミング(8) 荒山整備し感動の演奏会
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/toku/npo/CK2009081102000206.html
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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氷見市にある山のてっぺんが真っ平らに削られた「天空平」。アートNPOヒミングが8、9の両日に開いたアートイベント「天空ラララ二〇〇九」は、多くの人の思いと協力で開くことができたという。
ヒミングアートプロジェクト「天空ラララ二〇〇九」が八、九日、氷見市八代地区で行われた。森の中で行われたコンサートでは、琴とフルート、ピアノが森と共演し即興の音が奏でられた。
各種ワークショップでは森や場所を知ることができ楽しめた。ツリーハウスを造ったり、氷見の温泉水で育てたフルーツトマトのトマトすくいがあったり。夜の昆虫観察では豊かな自然を体感した。食のマーケットでは氷
見牛や米粉のパン、オリジナルカクテルを楽しんだ。森の中で楽しむイベントは、人の思いと、その思いのつながりで実現できた。
ヒミングのイベントで、まずあるのは地元の人の思いだ。ライブ会場は「天空平」に隣接する雑木林。今年は、県西部森林組合副組合長の森杉国作さんの思いで、長い間放置され荒れた森に手が入った。下草を刈り細
い木を間伐すると、人を拒絶するように荒れた森が憩える森になった。その変ぼうぶりをまざまざと体感した私たち。「森を整備するとこんなに人と近くなるんだ」。この感動をイベントで多くの人に体感してほしかった。
会場整備を始めたのは一カ月前。木をチップに砕く機械を借り、森に積まれていた間伐材の山をチップにして遊歩道を造った。大雨や男手の少ない中、作業がはかどらないことも多かった。
力を貸してくれたのは、森杉さんはじめ地元八代地区の皆さん。二キロもの道を根気よく伸びる草を刈ってくださった。当日、おいしいおにぎりを差し入れてくださった女性の方。「おらっちゃ何すればいいが?」と、手伝
ってくださった。
県内外からサポーターが集まり、ワークショップの準備や、交通整理等を手伝ってくださった。そこには、人の思いだけで存在する美しい空間があった。
終了間際、下草を刈ってくれた地元の方がお孫さんを連れて会場を案内していた。小学五年の彼らに、おじいちゃんたちの場所に対する熱い思いを伝えていきたいと思った。