ID : 12316
公開日 : 2009年 6月27日
タイトル
木の皮集め燃料に、日本大昭和板紙 破砕機導入へ
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新聞名
秋田魁新報
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元URL.
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20090628e
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元urltop:
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写真:
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日本製紙グループで秋田市向浜の日本大昭和板紙秋田工場(本社東京、花渕健一常務取締役工場長)は今年9月、県内製材所などで排出される木の皮(バーク)をボイラー燃料として有効利用するため、バ
ークを砕く破砕設備を導入する。昨年導入した同工場の新ボイラーは石炭と木くずを燃料にしており、バークを使用して石炭の割合を下げることで、二酸化炭素(CO2)の排出量削減を目指す。総工費は約1億円。日本
製紙グループの全国19工場で破砕機の導入は初めて。
秋田工場は段ボール原紙やコート紙などを主力に生産している。製造過程では紙の原料である木材チップから繊維を取り出したり、紙を乾燥させたりするため、大量の蒸気を使う。その蒸気をつくるボイラーの燃料と
して石炭や木くずなどを利用している。
木くずは主に建築廃材や解体材を活用している。しかし、「不況で住宅着工が減少する中、解体する住宅も減り、多くの木くずを集めることは難しくなっていた」(同工場の原材料担当者)という。そこで着目したのが、県
内製材所などから出るバーク。製材所側から「処理に困っているバークを燃料に使えないか」との要請もあったという。
同工場は昨年度、既存ボイラー4基に加え、新ボイラーを設置。営業運転の開始と同時に、重油を燃料とするボイラー1基を停止し、現在4基を稼働させている。新ボイラーの燃料は、11年度の石炭使用量を9万トン
(08年度計画10万2千トン)に削減し、木くず使用量を4万5千トン(同2万トン)にアップする目標を打ち出しており、バークの有効利用でCO2排出量の削減に努める方針だ。