ID : 12240
公開日 : 2009年 6月24日
タイトル
国有林野事業の独法化凍結へ 自民で議員立法模索
.
新聞名
朝日新聞
.
元URL.
http://www.asahi.com/politics/update/0623/TKY200906230421.html
.
元urltop:
.
写真:
.
自民党は23日、10年4月に予定する国有林野事業の林野庁から独立行政法人(独法)への移行を一時凍結する方向で検討に入った。木材価格の下落を招くと同党農林族が反発しているためで、議員立法な
どによる凍結措置を模索している。ただ、国有林野事業の独法化は小泉改革の一環で、これを凍結すれば、小泉路線からの転換を印象づけることになる。
23日の自民党農林部会などの合同会議では、国有林野事業の独法化を一時凍結すべきだと決議。経済危機に伴う需要の落ち込みで木材価格が急落している現状を問題視し、独法任せでは伐採が進んでさらに木材価
格が下がるとし、国が管理して木材の流通を抑えることが必要との意見で一致した。
これを受け、同党の農林族幹部が協議し、すでに今国会に議員立法で提出している「木材利用推進法案」を修正し、一時凍結との文言を盛り込む方向で党内調整に入った。総選挙を前に、木材価格の下落で林業関係者
からの支持を失うことへの懸念が背景にあるとみられる。
約4兆円の累積債務を抱えていた国有林野事業の独法化は、小泉政権による行政改革の柱の一つ。06年5月に成立した行政改革推進法では、国有林野事業特別会計の一般会計への統合を決定。同年6月には、同事
業のうち人工林の整備や木材販売業務などを独法に移行し、人員も削減することが閣議決定された。