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ID : 12053
公開日 : 2009年 6月12日
タイトル
健全な森の養分川・海へ 林業担う人材育成
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gifu/news/20090611-OYT8T00927.htm
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元urltop:
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写真:
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長良川に支流の板取川が流れ込む美濃市曽代。清流を眼下に望む山あいにユニークな学校がある。「森林と人との共生」を掲げ、森林にかかわる人材を育てる県立森林文化アカデミーだ。

チェーンソーを使って木の伐倒実習行う生徒(松本准教授提供)
 11日は「わが国の木材生産技術」と題し、松本武准教授(森林工学)が日本の林業技術の歴史について、スライドを用いながら授業を進めた。「頭巾(ずきん)切り」と呼ばれる木の伐倒方法を説明すると、突然、「来週の 実習は、この方法で木を切ってもらいます」といたずらっぽく笑った。
 19人の生徒は驚きつつも、興味津々の表情。4月に入学したばかりの森善照さん(54)は「森林ボランティアなど森にかかわる仕事がしたくて入学した。授業は刺激的で、役立つものばかり」と充実した学生生活を語る 。
 アカデミーは2001年4月、2年制の専門学校として開校した。県林政部が運営する全国でも珍しい県立学校で、林業などの現場で要求される知識や技能を習得する実践的な教育が特徴だ。全校生徒は現在84人。県 内の高卒者をはじめ、全国から年齢も経歴も様々な生徒が集まっている。同校の加納誠一教務担当は「『森の技術者になる』という明確な意思を持っている学生が多い」と語る。
 履修課程は、林業や環境教育、木造建築などのスペシャリストを育成する大卒者対象の「クリエーター科」、森、環境、木の3分野を幅広く学ぶ高卒者対象の「エンジニア科」で、両科とも現場実習中心のカリキュラム編成 となっている。森林技術者の減少や、手入れが行われない放置人工林の増大など、低迷する県内の林業を活性化する人材として期待がかかる。
 木を切り、育てる林業は森林を守る基本。健全な樹木の成長を促すために間伐は欠かせない。松本准教授は「木材は、地球上で数少ない持続可能な資源。山に手を入れ、森を作ることで自然環境は守られる」と力を込 める。
 県土の8割が森林で覆われる本県は、全国2番目の森林県。森林で育まれた水は、森の養分を川から海に運び生態系を保つ。森林保全が豊かな川や海づくりにつながることをアカデミーは教えている。
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