ID : 11961
公開日 : 2009年 6月 4日
タイトル
間伐材で客席、荒廃竹林を劇場に再生 田方平野の会
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新聞名
静岡新聞
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元URL.
http://www.shizushin.com/news/local/east/20090604000000000018.htm
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元urltop:
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写真:
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函南町の荒廃した竹林を再生し、地域活性化につなげようと、地元有志「田方平野の会」が、同町軽井沢の竹林を整備して手作りした野外劇場「かんなみ竹林芸術劇場」が6日、オープニングイベントを迎え
ることになった。町の新たな文化芸術の発信地として、期待されている。
田方平野の会は函南町や伊豆市、三島市、沼津市などに住む農家、会社員、公務員、自営業者、退職者ら40代から70代の約100人で構成し、荒廃した竹林の整備などに取り組んできた。「自然と共生した野外劇場が
できないか」と考えていた函南町在住の映画監督小川益王さんとメンバーが約1年半前に出会い、意気投合した。
約5千坪の竹林に突如出現した劇場という異空間―。山の斜面を活用して作った200席の観客席には間伐材を利用し、舞台は富士山をイメージして三角形に仕上げた。メンバーに建築の専門家はいない。約1年間を
掛けて、人力だけでコツコツと仕上げた。
同会の渡辺文教代表は「みんなが集まって1つのものを作る喜び」にやりがいを感じた。物作りの楽しさが、メンバーの無償での作業を可能にした。「よそ者が造った箱物は廃虚になるが、自分たちで汗を流して造った
ものは絶対に大事にする」と小川さん。
今後の活用方法については、「皆さんの知恵を借りながら、グリーンツーリズムなどにつなげられれば」と渡辺さん。発案者の小川さんも、「自然に“飢えている”都会人には癒やしの空間になる。都会と地方の子供たち
の交流の場にもしたい」と期待を膨らませる。