ID : 11741
公開日 : 2009年 5月19日
タイトル
広島大など、間伐材利用高機能炭素材料の製造技術開発へ
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新聞名
エコロジーシンフォニー
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元URL.
http://www.ecology.or.jp/w-topics/wtp23-0905.html
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写真:
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広島大学、東広島商工会議所などで構成する研究グループは、間伐材を原料にした高機能炭素材料を製造する技術を開発する。経済産業省から1億3,000万円の研究委託を受け開発するもので、原料とな
る間伐材の継続的な供給のために賀茂地方森林組合(同)も加わる。
原料調達から製品化までを市域内で一貫生産する体制を築く。研究機関は1年間。高機能炭素材料は炭化した間伐材を熱分解してカーボンを抽出する。さらに通電加熱をして導電性を持たせ、スパッタリング材料や放
電金型用電極などとして製造する。
システムを市域で構築するため、地元のオーエイプロト、エスエスアロイなどもグループに参加する。オーエイプロトは間伐材チップの炭化に使う高効率多段式窯の開発を担当する。7段に積み上げた窯の最上部から
原料を投入し、下部からガスバーナーで加熱して余剰熱を使い効率的に原料を炭化する。排出した水分や油分を蒸留し、バイオオイルの原料として近接の産業技術総合研究所のプラントへ供給する計画だ。
熱分解や通電加熱の技術開発はエスエスアロイが担当する。実験段階では化石燃料からのカーボン抽出に成功しており、これを応用した技術開発を行う。
広島大や近畿大学などと協力し、製造した高機能カーボンの機能評価や製品化も担当する。