ID : 11724
公開日 : 2009年 5月14日
タイトル
明日のために:材木チップで蒸気エネルギー バイオマス熱施設完成-
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/mie/news/20090515ddlk24040174000c.html
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元urltop:
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写真:
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◇食料油の製造に利用
材木チップを燃料にして蒸気を発生させ、食料油製造などに利用する木質バイオマス熱供給施設が、松阪市嬉野新屋庄町に完成した。既に操業を開始しており、22日に地元の関係者を招いて施設内の見学会が開か
れる。【橋本明】
バイオマス熱構想は、継続的な森林管理で緑を循環させ、地球の温暖化の防止を図るとともに、木材産業の活性化などを目的にしたエコロジー事業。松阪木質バイオマス熱利用協同組合が、林野庁の「林業・木材産
業構造改善事業」(07年度)の指定を受け、総事業費10億4000万円のうち4億6000万円の国と県の補助を得て建設した。
施設は木材チップを受け入れる原料ヤードと流動層ボイラーで構成。燃焼室は木材チップを高温加熱した砂と一緒に吹き上げて燃やす特殊システムが採用され、約700度で燃焼させる。日量最大115トンの木質チッ
プを燃やし、1時間当たり最大で約18トンの蒸気を発生させる能力がある。
終日、稼働させ、隣地にある食料油製造会社の「辻製油」と「明治油脂」に蒸気熱エネルギーを供給する。2社は従来、重油ボイラーで対応していたが、現在はその90%がこのバイオマスで賄えるという。
材料の木質チップは「ウッドピア木質バイオマス利用協同組合」が担当。破砕施設は松阪市木の郷町に06年度事業で完成している。