ID : 11675
公開日 : 2009年 5月13日
タイトル
間伐材を薪に有効活用 栃木のNPO法人「エコサンタ」
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新聞名
MSN産経ニュース
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元URL.
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tochigi/090513/tcg0905130257000-n1.htm
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写真:
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間伐材などの廃材を引き取り、ストーブの薪(まき)として有効活用するNPO法人「エコサンタ」(人見元規理事長)が栃木県那須町に設立された。森林に放置される間伐材を有効活用し、循環型社会を目指す
のが設立の狙い。間伐材の活用は、地球温暖化対策として国も注目しており、NPO法人の今後の展開が期待される。
エコサンタは、那須町で世界各国の薪ストーブを販売している「フィンランド・ウッドホーム」を経営する人見理事長らが立ち上げ、今年2月に内閣府からNPO法人の認証を受けた。
県内有数の別荘地として知られる那須町では近年、薪ストーブの設置が増えている。一方、林業従事者の中には、間伐した材木などの処分に困り、森林に放置しているケースもある。エコサンタは両者の橋渡しをしよ
うと設立された。
エコサンタによると、薪を燃やして発生する二酸化炭素量は、その薪が成長するまでに吸収した二酸化炭素量とほぼ同じ。欧米では、間伐材を環境にやさしい燃料として、ストーブの燃料に利用するシステムが確立さ
れているが、日本ではこういったシステムがなかった。
エコサンタでは、薪の販売場所「薪ステーション」を那須町と福島県郡山市に設置。会員を募って薪を市価より割安で販売している。1束380円、軽トラック1台分(40束相当)で1万2000円。福島県や那須町を中心に
約40人が会員となった。
人見理事長は「林業関係者や薪ストーブの設置者などから問い合わせが相次いでいる。条件がそろえば、薪ステーションを増やすなど、環境に優しい循環型社会を目指して活動していきたい」と話している。
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■間伐材の有効活用 間伐材は、割りばしや飲料用紙コップ、木製の家具やベンチまで幅広く活用されている。しかし、森林から運び出す費用や市場開拓の遅れなどから、森の中に放置されているケースもある。政府
は12日、地球温暖化対策として、重油や石炭に代わり、二酸化炭素(C02)排出量が少ない森林の間伐材など木質バイオ燃料の普及を図るとした、平成20年度の森林・林業白書を閣議決定した