ID : 11368
公開日 : 2009年 4月17日
タイトル
先住民族の村が最も先進的なエコ 台湾、省エネ器具活用
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/international/update/0416/TKY200904160269.html
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元urltop:
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写真:
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台湾北部・新竹県の深い山中にある集落「スマグス(司馬庫斯)」の節電運動が「台湾で最も先進的」と注目されている。集落で暮らす先住民族タイヤル族が自然と共に生きるライフスタイルに最新の省エネ
器具を取り込んだ試みが成果を上げているからだ。
山間部を車で3時間。標高1600メートルの原生林の谷間に28戸、135人が暮らす。電化は台湾で最も遅い79年。道路の開通は95年だった。林業や農業、観光の収入は公平に分配し、土地も原則共有だ。
08年6月から家庭や学校、民宿の電灯を省エネ型に全面変更。街路灯も長寿で節電効果があるLED(発光ダイオード)に切り替えた。器具は台湾経済部(経済省)傘下の研究機関から最先端の製品を格安で譲り受けた
。2月時点で消費電力が半減。通年で6割以上の節電を見込む。
手彫りの木製カバーの街路灯は観光客らに好評。集落の長のイジエ・スロンさん(69)は「便利な生活もいいが、祖先が残した山や水の恵みあってこそ。節電は浪費を嫌う我々の価値観に合う」。もともと夜9時に眠り、
早朝5時に起きる生活。「照明革命」は順調だという。