ID : 12197
公開日 : 2009年 6月18日
タイトル
県林業公社、債務超過が2億円に拡大 木材価格低迷で2年連続
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新聞名
山梨日日新聞
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元URL.
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2009/06/19/14.html
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元urltop:
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写真:
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県林業公社の2008年度末の負債総額は資産総額を上回る267億8千万円で、2億600万円の債務超過に陥っていることが18日分かった。木材価格低迷が背景にあり、収益が見込めない森林で事業を取り
やめたのが要因。債務超過は2年連続で、同公社が目指す公益法人移行に向け、抜本的な債務解消策が求められそうだ。
同公社は借り上げた民有林で木を育成し、売り上げを所有者と分割する分収造林事業を展開。しかし、外国産木材の輸入増加で木材価格は低迷。収益が見込めない森林に関しては、07年度から所有者に期間満了前
に返還しており、08年度は計96ヘクタールの森林(1億3700万円相当)を返還した。
08年度の木材市場価格を基にした資産総額は265億7300万円で、前年度から6600万円増えたものの、負債総額も267億8千万円と1億9400万円増加。債務超過は2年連続で、前年度の7876万円から2倍超に
膨らんだ。
一方で、収益の見込めない森林を07~08年度の2年間で約330ヘクタール繰り上げ返還したことで、総務課は「後年度の利息分2144万円を軽減できた」と強調。08年度の経常収支は1820万円の黒字となった。単
年度黒字は2年連続。
同公社は公益法人への11年度中の移行を目指しているが、公益法人は2年連続で債務超過となった場合、解散しなければならない。このため、融資額が借入金の6割を占める県は、債権放棄などを含めた債務圧縮
策を検討。総務省や林野庁などでつくる検討会も対応を協議している。