ID : 10325
公開日 : 2009年 1月30日
タイトル
県産木材の利用促進に「ウッドマイレージ」を活用
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20090130ddlk19020023000c.html
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元urltop:
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写真:
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県森林総研で研修会
県森林総合研究所(増穂町)やNPOなどが、県産木材の利用促進に向けた新たな取り組みを始めている。環境負荷の指標となる「ウッドマイレージ」を活用して環境保全に役立つことをPRし、需要拡大を図ろうというも
のだ。
森林総研の中桐秀晴副主査によると、地域材利用のメリットは▽森林を手入れすることによる良好な地域環境の維持▽輸送時の二酸化炭素排出量削減--などがある。従来も県産材利用の普及活動は行われてきたが
、あまり効果がなく、県の木材自給率は5%程度という。中桐副主査は「県産材を使うメリットを明確な指標で消費者に提示する必要がある」と指摘する。
そこで目を付けたのが、ウッドマイルズ研究会(岐阜県)が考案したウッドマイレージ。木材の量に輸送距離をかけたもので、これを基に輸送時の二酸化炭素排出量などを計算して指標とする。
既に京都府では、ウッドマイレージを組み入れた認証制度が運用されている。第三者機関が府産材証明と二酸化炭素排出量の計算書を出し、その木材を扱う業者は環境に配慮していることをアピールできる仕組みだ
。金融機関も府産材を使った住宅建築にローンの金利優遇をしている。
山梨でも京都府のような制度を構築しようと、森林総研のバックアップでNPO「やまなしウッドマイルズ推進協議会」が昨年から、ウッドマイレージの研修会を始めた。22日も森林総研で研修会が行われ、県内の設計士
や林業関係者らを中心に約40人が参加。ウッドマイルズ研究会の滝口泰弘事務局長は、木材自給率が約2割の日本は、ウッドマイレージがアメリカの4・5倍、ドイツの21倍にあたることを説明。木造住宅約125・6平方
メートルをすべて地域材(輸送距離150キロ)で造れば、欧州材で造るのに比べ、二酸化炭素排出量が6288キロ、ガソリンは2734リットル分削減できると解説した。【