ID : 948
公開日 : 2006年 5月 7日
タイトル
「樹皮木炭」日田で量産化 発電補助燃料へ 堆肥低迷で新活用法 東京のエネルギー会社
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新聞名
西日本新聞
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元URL.
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/economics/20060510/20060510_005.shtml
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元urltop:
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写真:
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省エネルギー技術開発を進めている「ファーストエスコ」(東京)は、大分県日田市で杉などの樹皮(バーク)から木炭を量産化する新事業を始める。子会社の「日本森林燃料」(同)が炭化施設を建設し、今秋
の操業を目指す。
丸太の製材過程で大量発生するバークは、従来は堆肥(たいひ)化して活用されてきたが、堆肥需要は全国的に低迷。ファ社は木炭化して、二酸化炭素などの温暖化ガスの減量を迫られている石炭火力発電所に補助
燃料として販売することを見込んでいる。
バークを原料とする炭は、1キロあたりの発熱量が6000キロカロリーと木くずのままで燃やす場合の約2倍で、石炭と同じレベル。ただ、従来の製法では量産化しにくいのが難点という。
日本森林燃料は今夏、別の企業が開発したバーク炭を大量製造できる技術を導入した炭化設備を日田市に建設し、実証実験を始める。地元林業組合などに製造委託する方式を予定しており、製品を買い取って販売
する。
製造業の盛んな日田市では、年間約8万立方メートルのバークが堆肥化工場に持ち込まれるが、需要低迷で製品化されるのは半分。同市などは、市内で木質燃料の発電所を建設しているファ社に活用策の研究を依頼
していた。日田はバークを集めやすく、コスト的に見合うという。
日本森林燃料の高木勝社長は「大量のバーク処理に貢献できる。全国の林業地域に拠点を増やしたい」と話している。