ID : 945
公開日 : 2006年 5月 7日
タイトル
間伐材で両陛下の歩道づくり 下呂の全国植樹祭式典会場で
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/00/gif/20060509/lcl_____gif_____000.shtml
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元urltop:
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写真:
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間伐材が見事な歩道に変身-。下呂市萩原町四美の全国植樹祭式典会場で八日、地元のボランティア約三十人が、当日は天皇皇后両陛下も利用される歩道づくりに汗を流した。材料は、周辺の植樹会場で切
られた間伐材のヒノキ。お年寄りや中学生らが手作業でブロック型の部品に仕上げ、見た目にもやさしい道に組み上げられた。
この歩道「ブロッキー」を考案したのは、同町萩原の酒井巧さん(70)。間伐材を縦十二センチ、横二十四センチのブロック状に加工。滑らないように溝を入れ、支えの木と十字になるようにクギで固定してパーツは完
成。これを縦横に組み合わせれば、遊歩道など安定した路盤に使えるという寸法だ。
間伐は一昨年十一月から昨年三月まで行われ、昨年十一、十二月に下呂市シルバー人材センターが切断を担当。今年一、二月には下呂市内の七中学校の生徒が、クギ打ちの作業をした。受験間近の時期とあって、裏
面には学級のスローガンや「合格」などの文字も。防腐剤などの加工も施され、五-十年は耐えるという。
できた部品は一万個。中学生からお年寄りまでがつないできた「市民の道」の組み立てには、益田地区商工会連絡協議会(今井好男会長)が名乗りを上げた。「地元での植樹祭。自分たちも何か貢献したかった」と今井会
長(66)。この日は同会役員の大工さんらが、職人の腕を披露して一気に作業を進め、長さ百十メートル、幅一・六メートルの道がほぼ出来上がった。
縦横に並んだ美しい木目模様に加え、立ち上るヒノキの香りもやさしく、植樹祭のイメージにぴったりの道。酒井さんは「自分のアイデアが採用されてうれしい。間伐材利用の研究を続けてきてよかった」と式典当日が待
ち遠しい様子だった。