ID : 10066
公開日 : 2009年 1月 8日
タイトル
大阪ガス、「京都型」エコ住宅実験で伝統と最新技術融合
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新聞名
エコロジーシンフォニー
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元URL.
http://www.ecology.or.jp/w-topics/wtp14-0901.html
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写真:
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京都の伝統的な住宅「京町家」の知恵と最新の省エネ技術で、住宅からの二酸化炭素の発生削減を―。大阪ガスと京都の工務店がつくる「省エネ住宅研究会」は2009年2月から3年間、京都市内を中心に「京都
型省CO2住宅普及プログラム」の実証実験を行う。厳しい気候で知られる京都にふさわしい省CO2住宅の普及を目指す試みで、実験結果が注目されている。
省エネ住宅研究会は、大阪ガスと、京都で戸建て住宅を供給する地場工務店12社で構成。プログラムでは省CO2型住宅建設に共同で取り組み、独自性の高い京都型省CO2住宅の供給を図ることを目指している。
プログラムは、京都の地域性に着目した点が評価され、国土交通省の「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」に選定された。建設費用など実験経費には、国から補助金が出される。
京都の気候は「夏は暑さが厳しく、冬は底冷えする」ことで知られる。伝統的な京町家は「うなぎの寝床」と呼ばれる間口が狭く奥行きの長い構造が特徴。明かり取りや風通しの良さを考えて中庭や坪庭を設けるなど、快
適に暮らすための工夫が凝らされている。
2月からの実証実験では、タイプの異なるモデル住宅7棟を建設し、7世帯が入居。給湯の余熱を利用して発電する大阪ガスのガスコージェネレーション(熱電併給)システムや、太陽光発電システムなどと京町家の知
恵を組み合わせ、3年間にわたって省CO2技術の効果を詳細に検証する。
例えば、京都に多い1階と2階が同じ床面積の「総2階住宅」では、温水配管を天井に設置し、その熱を室内に放熱する暖房システムを導入。その効果について調べる。
また、自然の風を室内に取り入れる京町家独特の建築手法をモデル住宅に採用し、冷房負荷の抑制効果なども検証。省エネ効果についてのデータを集約する。