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二酸化炭素を固体、液体、気体のいずれでもない「超臨界」の状態にし、溶媒として物質を抽出する「超臨界二酸化炭素抽出装置」を県森林研究所(美濃市曽代)が導入した。県内の研究機関では初の導入と
いう。
超臨界は、水や酸素など自然界のさまざまな物質で起こる現象。二酸化炭素は七四気圧、三一度の状況下で超臨界状態となる。
超臨界の二酸化炭素は、さまざまな物質の中に浸透し溶質を分離除去する上、臨界点以外では気化して飛散するため利用しやすい。これまでにもカフェインを除去(デカフェ)したコーヒー豆の精製や、ドライクリーニ
ングの溶媒として実用化されている。
同装置の設置と、抽出作業には高額なコストがかかり、これまで実験を行う機関は少なかった。しかし、化学物質と違い人体に無害な二酸化炭素を利用した抽出方法のため、食品から安全に物質を抽出できるはずと、
全国的に研究が盛んになってきている。
同研究所では、キノコや山菜、炭といった特用林産物から、健康食品に使える成分の抽出などの研究を重ねていく方針。坂井至通研究員は「超臨界二酸化炭素の新たな実用可能性を探っていきたい」と話している。++/
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