ID : 9578
公開日 : 2008年 11月29日
タイトル
地元岡谷産使い木工教室 ウッド・ブリッジ事業協同組合
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新聞名
長野日報
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元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=12657
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元urltop:
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写真:
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諏訪地方の林業、製材、建築関係など6社でつくるウッド・ブリッジ事業協同組合(浜一平代表理事)は29、30の両日、地元産広葉樹を使った木工体験イベント「木づくり木々教室」を岡谷市内で開いている。建
築などで利用機会が少ない広葉樹の良さを市民に伝え、将来の山林整備につなげようとする初の試み。初日は25人が参加して岡谷産のケヤキやサクラでオリジナル時計を制作した。
近年は減災の面から植林の必要性が指摘されている広葉樹だが、同組合によると、堅さゆえに加工が難しく、乾燥が終わるまで1年以上と手間もかかる。このため、家具の天板など一部を除き、建築材に使われること
が少ない。多くがパルプ利用され、間伐後に放置されてしまうケースもあるという。
教室は、手間さえかければ木目の美しさなどが光る広葉樹の魅力を知ってもらい、利用促進を図ろうと企画。森林税を活用した県の木育推進事業から30万円の補助を受けて開いた。諏訪、上伊那両地方から8―73歳
の幅広い年齢層の市民が参加。岡谷市川岸の家具職人、小松稔さん(50)が講師を務めた。
参加者たちは、約25センチ四方にカットされた木材を手に取り、自由な発想で文字盤などをデザイン。針を打ち込み、磨いた後に自然塗料で仕上げて木製時計を完成させた。電動ドリルで穴を開ける際には、削りカ
スが焦げる様子に「焼きトウモロコシの匂いだ」とつぶやく小学生もいた。
“山と里の架け橋”という意味を持つ同組合は、木材にかかわる業種が集まって2004年に設立した。浜代表理事(56)は「地元の木材をうまく使う流れを作れば山の手入れも進む。山を見る目も違ってくるはず」と話す。
2日目はミズキを使ったいす作りに取り組む。今後も木工体験教室を続ける方針。「お皿やスプーンなどにも取り組みたい」(浜代表理事)と話している。