ID : 9353
公開日 : 2008年 11月13日
タイトル
「森林の里親」エプソンと契約締結へ 諏訪市の神宮寺生産森林組合
.
新聞名
長野日報
.
元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=12484
.
元urltop:
.
写真:
.
県内の森林整備に企業などが協力する県の「森林の里親促進事業」で、セイコーエプソン(諏訪市)が、同市の神宮寺生産森林組合と里親契約を結び、守屋山をはじめとする組合所有林の整備に協働して取り
組む。2012年度まで5年間にわたって、同社が森林整備のための資金や労働力を提供する。県諏訪地方事務所によると、管内の里親契約は5件目となるが、地元企業が締結するのは初めてだ。
守屋山の登山口周辺から集落に近い里山まで50ヘクタールを整備対象とし、今年度は50万円を同組合に提供する。社員は山の手入れや作業道の整備に協力。開山祭などのイベントに家族ぐるみで参加し、区民と交
流する計画もある。
同社は6月、「環境ビジョン2050」を発表。2050年までに二酸化炭素排出量を10分の1にするほか、生物多様性の修復・保全に取り組むことを掲げた。
こうした動きに対応し、社員に自然と触れ合う場を提供して環境や自然に対する意識を醸成しようと、里親促進事業への参画を検討。計画的な間伐などで災害に強い山を目指す同組合の「100年の森林づくり」構想に
賛同し、契約を結ぶことになった。
調印式は18日、同社地球環境推進部の田中規久部長や平島安人課長、同組合の小林利行組合長らが出席し、神宮寺公民館で行う。山本浩司諏訪地事所長が立ち会う。
同社は「守屋山は諏訪大社のご神体と言われ、諏訪に本社を置く企業として山づくりに貢献することは意義あること」とし、5年後には契約を更新して中長期的に支援したい考え。22日にさっそく枝打ちを手伝うほか、チ
ェーンソーなどを扱える社員もおり、来年度以降は「セミプロ級を集め、間伐作業にも協力したい」と意欲的だ。
一方、小林組合長は「事業計画が認められて光栄。間伐を中心とした整備を推進したい」と語り、諏訪地事所林務課の河内孝課長は「地元企業とは初の里親契約で、交流や森林整備が進むことを期待したい。地元企業
による森林整備への協力が一層進めば」と波及効果を期待している。