ID : 8996
公開日 : 2008年 10月 7日
タイトル
吉野林業:活路探ろう 良い木を良い木として売る努力を
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/nara/news/20081007ddlk29040649000c.html
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元urltop:
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写真:
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不況が続く吉野林業の活路を考えるフォーラム「木の住まいと吉野の森」が、橿原市の県橿原文化会館で開かれた。
吉野素材の照明器具に取り組んでいる「吉野山灯(あか)り実行委員会」(中井神一会長)が10周年を記念して企画。指導してきたプロダクトデザイナー、千田要宗さんが基調講演し吉野の林業家、製材業者ら4人が討
論した。
吉野杉、ヒノキは、苗を密植し間伐、枝打ちして育てる。節が無く細かで真っ直ぐな木目が特徴の高級材だ。
千田さんは講演で「自然材の良い所、欠点をきちんと伝える必要性」を指摘した。林業家の坂本良平さんは「使われる材木の8割は外材で、国内に材木はあるのに利用されていない」と現状を説明。「資源枯渇が心配な
中、自然と共生した循環型産業は大事。木材が生かされる流通を」と述べた。
今後の方向について、製材業の阪口浩司さんは「施主に健康的で和やかに過ごせる家の部材として提供したい。その説明も大事」と発言。「環境に優しい物は人間にも優しい」とも。全国の森林・林業事情に詳しい共同
設計企画代表の栗本修滋さんは「この10年、材木が安くなったと言うが、良い木は変わっていない。良い木を良い木として売る努力を」とアドバイスした。【