ID : 8746
公開日 : 2008年 9月11日
タイトル
間伐材でエタノール製造
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20080910/200809100821_5786.shtml
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元urltop:
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写真:
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林野庁の「森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業」に選ばれた、間伐材からエタノールやプラスチックの工業原料を製造するプロジェクトが、御嵩町で実施されることが決まった。実施主体の山陽空調
工業(広島市)の浅田博昭社長が9日、古田肇知事と渡辺公夫町長に協力依頼書を手渡した。古田知事は「山間に放置されている未利用の木材の活用は大きな意義がある」と期待した。
事業の正式名は、「亜臨界水処理による木質バイオマス連続分解システムの確立(車載型)」。間伐時に使われず放置された小枝や根元などの木材を、現地で粉末に加工し、一定の温度・圧力まで上げた亜臨界水で加
水分解する。分子レベルまで分解した木質バイオマスの成分を濾過(ろか)し、エタノールの原料となるグルコース、プラスチック原料のリグニンペレット、食品添加物のキシロオリゴ糖を製造する仕組みだ。
水による分解は環境負荷が少なく、分解する装置はトラックに積めるほど小型化が可能で現地に持ち運ぶことができるため、木材を運搬する費用がかからないという。
環境モデル都市を目指す御嵩町は、間伐材の利用法を検討。県が可茂森林組合(七宗町)に協力を呼びかけ、山陽空調工業の「山と大都市に近い場所」との希望に合わせて御嵩町に決めた。
同事業は委託事業として行われ、同社への今年度の予算は約1億6000万円。5か年計画で実証実験を行い、実用化を目指す。渡辺町長は「環境に優しいビジネスで、将来は商品化を図りたい」と話した。