ID : 8712
公開日 : 2008年 9月 2日
タイトル
間伐材で人工漁礁 目指すは省エネ・漁獲増
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20080903/CK2008090302000244.html
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元urltop:
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写真:
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製作に漁業者が参加
8日、10基を海底に 魚津市の四地区沿岸漁業者グループが二日、同市の経田漁港で、間伐材を使った人工漁礁十基をつくった。国の水産業燃油高騰対策事業の一環で行う「省エネ推進協業体活動支援事業」を活用し
た。
人工漁礁づくりには同市内の経田、道下、上口、下口の刺し網やたこつぼ漁などの漁業者十人が参加し、海岸清掃も行った。材料費や参加漁業者の日当などの事業費三百五十万円のうち、市が百六十万円を、残りは国
が補助する。
人工漁礁は一辺約一メートルの立方体の鋼材の枠に、直径約十五センチの間伐材十二本とネットに入れた貝殻を敷き詰めた。重量は一基約一トン。間伐材は二~三年で朽ちるが貝殻は長く保ち、魚礁の耐用年数を延
ばすことができる。間伐材は同市の新川森林組合の指導協力で、漁業者らも伐採や加工に取り組んだ。
参加した刺し網漁業者(75)は「燃油高騰は漁業者が頭を悩ませている。漁礁で魚が育ち、資源が少しでも増えれば」と話した。
漁礁は八日に経田漁港、吉島海岸、魚津港付近などで、海岸から数十メートルの水深三-四メートルの海底に沈める。間伐材と貝殻の一部は、沈めた後に状況を調べるため、取り外せるようにしてある。
市農業水産課では「一年後ぐらいに間伐材の一部を引き上げ、藻の形成や腐敗の状況を調べる」としている。
同事業は、漁業者のグループが輪番制で休業しグループ全体で燃油消費量の一割以上を削減する一方、休業者が漁場の生産力向上のための取り組みをする場合に適用される。