ID : 8664
公開日 : 2008年 8月29日
タイトル
ヤツガタケトウヒとヒメバラモミ 国有林に保護林
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新聞名
長野日報
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元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=11755
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元urltop:
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写真:
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八ケ岳や南アルプスの山岳地帯に分布する希少植物ヤツガタケトウヒとヒメバラモミの保全を目的に、中部森林管理局は南信森林管理署管内の国有林5カ所を保護林に設定し、29日、伊那市の同管理署で
記念式典を開いた。新たな保護林の規模は、同市内と富士見町内で合わせて559ヘクタール。今後、両植物の若木が生育する個所ではカラマツの除去などを実施し、積極的な保護、育成を図っていく。
同管理局では管内国有林での分布調査を行い、有識者らによる保護管理調査事業検討委員会で設定個所を検討。今年4月1日に策定した第3次森林計画で、伊那市では浦国有林にある▽尾勝谷=288ヘクタール、▽
丸山谷=51ヘクタール、▽小瀬戸谷・東風巻谷=122ヘクタール、▽風巻峠=71ヘクタール。富士見町では西岳国有林にあるフウキ沢の27ヘクタールを植物群落保護林に設定した。
記念式典は当初、同市長谷の国有林内で実施する予定だったが、雨の影響などで現地までの道のりを危険と判断。会場を同管理署に移して開いた。式典では関係者約10人が出席し、担当職員や検討委員会のメンバ
ーから保護林設置の経過や両植物について説明を受けた。
同管理署の竹内正比古署長は、あいさつで「これまでの保護林は設定し、保護するものだったが、今回の設定個所は積極的に育成していくもの」と従来の保護林との違いを強調。希少植物の保全に向け「県や市町村の
人と一緒に、地域を挙げて保護していかなければならない」と述べた。