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ID : 8629
公開日 : 2008年 8月29日
タイトル
CSRの現場から ツリーハウス・クリエーション 
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20080827ddlk13040236000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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森の恵み、実感して--自然に触れるきっかけに
 樹齢80年の大きなモミの木の周りに六角形の家。3畳ほどの部屋に入ると、そよそよと揺れる木の鼓動が体に伝わる。八王子市の高尾山。モミの木やケヤキが生い茂る裏高尾・日影沢の私有地にあるツリーハウスが、 高尾山の環境を守る市民グループの一つの拠点になっている。
 「初めて高尾山に来た人が、次はリピーターになって友人を連れてくる。この山の自然に触れる呼び水にツリーハウスを思いついたが、予想以上の効果」と企画した環境NGO「虔十(けんじゅう)の会」代表の坂田昌子 さん(48)=同市=は言う。約380万円の費用は寄付を募り、市民約150人が制作に参加した。ツリーハウスをシンボルに毎月のように環境や平和のイベントが開かれる。06年春の完成以来、3000人以上が訪れた。
 「都心から高尾山までは電車で1時間余りだが、里山文化が失われている東京では、人と森との精神的な距離はもっと遠い」。設計と制作の指導に当たったツリーハウスクリエーターの小林崇さん(50)は話す。
 もとは原宿のアパートで、一人気ままに古着屋兼カフェを営業していた。95年、来日した米国のツリーハウス建築の第一人者、ピーター・ネルソンさんに誘われ、オレゴン州での国際イベントに参加。「自分でつくった ツリーハウスの中にいたら、ひたひたと木が寄り添ってくる。森に抱かれているような感覚が広がった」
 以来、設計技術などを研究しながら普及活動をし、00年に愛好家らで「ジャパン・ツリーハウス・ネットワーク」を結成した。05年には株式会社「ツリーハウス・クリエーション」(渋谷区)を設立。社長の小林さんのほか5 人のスタッフが働く。「いわゆるエコビジネスだけど、事業として確立させようとしたのは結婚して子どもが生まれたことも大きい」。小林さんは5歳を頭に3児の父だ。
 画一化された製品は売らない。依頼を受けると何度もその地に足を運び、気候風土に合ったデザインを考える。「例えば東北では雪の重さ、沖縄では台風の被害に耐えられる構造にする」。ハウスの木はできるだけそ の地域の間伐材を使う。地元業者を巻き込み、林業の活性化につなげる狙いがあるからだ。個人宅から環境団体、学校など、これまでに約40棟を手がけ、最近は自治体からも注文がある。
 「1本の木には負担をかけるけれど、樹木に触れることで、二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素を出してくれる木の恩恵を実感できる」。人々が森に入るきっかけとしてツリーハウスをつくる
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