ID : 7883
公開日 : 2008年 6月 3日
タイトル
ハウスに高効率化 農家用ペレットストーブ
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/06/20080603t52011.htm
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写真:
写真が掲載されていました
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山形県鶴岡市の電気工事会社渡会電気土木(渡会昇社長)が、農家のビニールハウス用の木質ペレットストーブを開発した。家庭用に比べ燃料タンクの容量が大きいほか、燃焼効率も高く、広いハウス内の暖
房に適している。灯油ストーブを使うハウス農家は原油価格の高騰で打撃を受けており、同社はペレットストーブへの切り替えを期待している。
「e・ペレ」と名付けられた新製品は、燃料タンクをストーブの上部に装備し、ストーブ内の炎が下向きに吹き出るようにした点が最大の特徴。炎は下向きにすると必ず上方に戻るため、燃焼効率が高くなる性質があると
いう。
家庭用のペレットストーブは燃料タンクの容量が最大で30キロ程度だが、新製品は長さ6.5ミリの木質ペレットを最大60キロまで投入できる。厳冬期でも5度以上の室温を保ちながら15時間以上の燃焼が可能となり
、一晩中ハウスを温め続けられるという。
同社は、設定室温5度で灯油に比べ約7割、15度で約4割の燃料コストを削減できると強調する。定価は55万円。
同社は約2年前、県発明考案振興会会員でもある酒田市の農業阿蘓武さん(58)と共同で開発に着手。阿蘓さんのアイデアを取り入れながら、初のペレットストーブ作りを進めてきた。
ペレットストーブは間伐材などの木材を粉砕して固めた木質ペレットを燃料に使用する。庄内地方では、沿岸部のクロマツ防風林で出た松枯れ木を有効活用できないかと行政も注目し、本年度は酒田市がペレットスト
ーブ購入費の半分を補助する制度を導入している。
同社は既に酒田北港臨海工業団地にペレット集積地として約7000平方メートルの土地を確保している。渡会社長は「木材として使われない木の根っこ部分や、沿岸に漂着する流木ごみなども積極的に活用したい」と
話している。