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ID : 7657
公開日 : 2008年 5月20日
タイトル
林業白書/森林の公益的な機能重視を
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新聞名
世界日報
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元URL.
http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh080520.htm
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元urltop:
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写真:
 
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 「林業の新たな挑戦」をテーマにした平成十九年度の森林・林業白書が閣議に報告された。外材の輸入価格が上昇していることを受け、国産材の安定供給・持続可能な林業経営に言及したほか、温室効果ガ スの森林吸収源対策の加速を提示するなど、これまでの林業白書に比べ積極的な提言が随所にある。
温室効果ガスの吸収源
 国産材の不振などで混迷を深めてきた森林行政に対し、文字通り挑戦的な内容にはそれなりに共感できる。ただ、今後、列島の森林全体をどう位置付け、どう利用し、管理するか、といった森林の公益的な機能を重視 した林業と森林の在り方を追求し、国民の理解を得ることが大きな課題だ。
 林業家人口は二十万人弱で、大部分は代々の細々とした経営を続けており、事業拡大は望めない状況にある。白書では林業経営について、小規模・零細所有者の多い森林の整備を、森林組合などの事業体が働き掛け て集約化する必要を説いている。規模を拡大することによって作業の効率化やコスト削減などを進め、国産材の安定供給、さらに持続可能な林業経営を確立するというプロセスを強調している。
 東北地方の杉(気仙杉)を扱う岩手県住田町などでは、そのブランド化をアピールし、産地の原材料を集成材用ひき板に製材する事業を町が立ち上げている。ほかにも林業の復活と町づくり、地元の人たちの雇用がうま くかみ合っている町もある。
 だが、これらは一部の成功例である。林野庁は林業への就職相談会を全国で開催するなどして、林業の魅力をPRしているが、さらに若者が林業への道を進めるよう指導する体制を整えることが必要だ。白書が言うよ うに、山村の活性化に向け、自然景観や伝統文化などの地域資源を活用した新たな産業の創出も期待したい。
 また白書は、地球温暖化対策として、温室効果ガスの吸収源としての森林の役割を指摘している。京都議定書の約束達成に向けた吸収量目標千三百万炭素トン確保のため、二〇一二年度までの六年間に毎年二十万 ヘクタールの間伐を追加することを挙げている。
 問題は、環境保護の世論が高まっているこの機会を利用し、今後の森林整備、林業復活の道筋を決定することができるかどうかだ。森林の公益的機能に重点を置いた山地の整備を進めていきながら、林業復活の素地 を整えていく方策を煮詰めることが必要である。
 林野庁の国有林野事業は、一兆円を超える累積赤字を抱えている。これまで間伐事業の推進もままならない状況が続いていた。しかし間伐は、林業はもちろん環境保護のための森林育成に必要なだけでなく、国土保 全のために欠かせない。間伐を怠ると、太陽の光が地面に届かず下草が生えないし、腐葉土の層が定着せず降雨を十分に土中に蓄えることができず、土砂災害の原因にもなる。
 森林はまた水資源の確保としても重要だ。例えば、利根川流域を覆う森林の貯水力率はダムの約十倍もあり、治山・治水のための森林の保水効果は驚くほどである。さらに最近の研究では、森林の状態と沿岸地域の生 物の生息との因果関係が明らかになりつつある。

農漁業の復活にも必要
 森林、河川、農地、海は水を媒体に有機的システムを形成している。農漁業復活のためにも森林の再生が必要だ。公益的な機能を生かすことを中心とした国有林事業の意義について国民の理解を得るよう、さらに努 力すべきである。
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