ID : 8467
公開日 : 2008年 7月31日
タイトル
山地77か所で災害
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/news/20080731-OYT8T00840.htm
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元urltop:
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写真:
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昨年7月の台風4号と同年8月の台風5号で、県内では民間所有の山地の計77か所で山腹崩壊などの災害が発生し、被害額が計17億3500万円に上ることが、県のまとめでわかった。スギを植栽している
針葉樹林の被害が全体の6割以上を占め、県は「災害に強い山にするには、間伐し、根を成長させて山腹を崩れにくくするなどの対策が必要」としている。
県のまとめによると、県南部を通過した4号の被害は、山腹崩壊が37か所、渓流の浸食被害が8か所で、被害総額は計8億4200万円。県北部に上陸した5号の被害は、山腹崩壊は28か所、渓流の浸食被害は4か所だ
ったが、被害総額は8億9300万円となった。
二つの台風で山腹崩壊した65か所(30・13ヘクタール)のうち、深さ2メートル未満の「表層崩壊」は53か所で、深さ2メートル以上の「深い崩壊」は12か所。森林の種別では、スギが植栽された針葉樹林が21か所(19
・59ヘクタール)で最も多く、コナラなどが繁茂する広葉樹林は15か所(6・66ヘクタール)、針葉樹と広葉樹が混ざった森林は12か所(3・22ヘクタール)、竹林は5か所(0・29ヘクタール)、その他12か所(0・37ヘク
タール)だった。
崩壊の形態と山腹の特徴を比較すると、「表層崩壊」は、35度以上の急傾斜▽直射面と凹型斜面▽浅い土層――などで、「深い崩壊」は、35度以下の傾斜地▽起伏があり複雑な地形▽深い土層――などだった。
県は、被害が発生しにくい山地にするため、スギ林の間伐などの手入れを推進。クヌギのように地中深く根を張る木を植えたり、渓流の岸辺の木を残したりすることも呼びかけている。