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ID : 8355
公開日 : 2008年 7月24日
タイトル
ケヤキ「2世」育つ 衰弱で林業試験場に苗
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=149976
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元urltop:
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写真:
  写真が掲載されていました
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歌山県田辺市上屋敷、田辺第一小学校(小森一嗣校長)で衰弱しているケヤキの老木の苗木が、県林業試験場(上富田町生馬)で順調に育っている。運動場のほぼ真ん中に植えたケヤキは同校のシンボル的 な存在だが、年々弱る一方のため、同試験場の協力で「子孫」を残すことになった。

 ケヤキは樹齢100年以上とされ、高さは約15メートル、幹回りは最大で約2メートル50センチ。10年前の台風で幹の1つが折れたほか、毎年枯れ枝を切り落としているため、現在の木は全盛期の4分の1以下ほどの大き さとみられる。
 これまで冬場に肥料を与えたり、薬を塗る延命措置を施したりしてきた。強い風が吹くと、木がねじれながら大きく揺れており、時々枯れ枝が落ちてくることもあるため、全校児童に注意を呼び掛けている。
 昨秋には葉がしおれて徐々に変色したため、同校では「枯れたのではないか」と心配する声も上がったが、この春は芽を出した。「生きているうちに後継の木を育てよう」と県林業試験場に相談し、6月初めに研究員が 来校して挿し木にするための枝を採取した。
 ケヤキの種が落ちて育った苗木も校内で見つかった。全部で10本ほどで、大きい木は高さ約30センチ。1本だけ学校に残し、ほかは「2世」として試験場のミスト噴霧室で保管している。
 中森由美子研究員は「思い入れのあるケヤキということで、学校に戻る日まで責任を持って育てたい。2世も多くの人たちに親しまれる木に育ってほしい」と話している。
 試験場で育ったケヤキは、改築工事中の校舎の周辺整備が終わった来年の秋ごろに、本数を検討して校内に移植する予定。
 1949年の運動場拡張の際も残されたケヤキだが、近年では保護者や来校した際に目にした人から「田辺第一小のシンボルだが、このような姿で残しておくのはかわいそう。もはやシンボルとは言えないのでは」「児童 に危険ではないか」「近づけないよう木の周囲にくいを打ち込んではどうか」などの声が上がっている。
 小森校長は「ケヤキの老木を今後どうするかは、いろんな方と相談した。危険なので校舎改築を機に切ったほうがいいという声も頂いているが、もう少し意見を聞いて対応したい。ケヤキに関心がある人は、一度見に 来て意見を出してもらえればありがたい」と話している。
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