ID : 8351
公開日 : 2008年 6月30日
タイトル
広葉樹林 ふるさとに再び
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008070100073&genre=K1&area=K50
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元urltop:
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写真:
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「針葉樹ばかりのふるさとの自然を、広葉樹林に戻したい」と、大阪に住む男性が、実家のある福知山市夜久野町畑金尾で広葉樹の植林をしようと準備を進めている。春にまいたドングリや漆などの種が、こ
のほど発芽。休耕田に植え替え、1メートルぐらいになるまで育て、順次、山に植えていく計画だ。
大阪府摂津市の会社員村田貴洋さん(39)。実家は同町で代々林業を営んできた。戦後、周囲の山々では、木材価格の高騰を見込んでスギなど針葉樹を植林。最近は安価な輸入材の影響などでスギは売れず、そのまま
になっているという。
父浩作さんが3年前に他界し、ますます山の手入れができなくなったのを機に、「不自然な拡大造林を自然に戻したい」と広葉樹の植林を思い立った。
このうち漆は、夜久野がかつて漆の生産地であり、近くに漆木工作家の田中誠さん(55)が住んでいた縁で植えることに。種はかたいろうでくるまれて発芽が難しいため、薬品で処理して芽が出るようにした。
平日は田中さんが苗の手入れ。村田さんは休日に帰郷し、2人でシカよけネットを作ったり、植え替えの準備を進める。村田さんは「都会で稼いだお金を田舎に注いで、山間部に活力を与えたい。定年しても打ち込め
ることなので楽しい」と話している。
漆は千以上も発芽したので、希望者に苗を提供して育ててもらいたいという。苗の希望者は田中さんTEL0773(37)1005へ。