ID : 7205
公開日 : 2008年 4月17日
タイトル
間伐材:鳥取環境大・吉村客員教授「世界一の建築物を」
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20080416ddlk31040424000c.html
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元urltop:
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写真:
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鳥取市福部町八重原のフォレストロード(森の道)を数百メートル走ると左手に巨大なドーム型の木製モニュメントが現れる。直径16メートル、高さ8メートル。間伐材でできている。
グラウンドゴルフ場予定地に憩いの場としてドームを建てたのはバス会社の自然堂。設計は、以前から親交のあった吉村元男鳥取環境大学客員教授(70)に依頼した。
健全な森を育てる過程で間伐材が生まれる。吉村さんは「間伐材は優等生に席を譲って切られた。劣等生の木を使って世界最大の建築物を作りたい」と夢を膨らます。いずれは体育館や大型イベント会場、災害に強い
ドームを間伐材で造りたいという。当面の目標は直径30メートルのドームだ。
間伐材は強度が弱く大型建造物には向かないと考えられていた。しかし、丸太をそのまま使うのではなく、縦に半分に切ってから組み立てることで、コンクリートに匹敵する強度が生まれるという。サッカーボールのよう
に五角形と六角形を組み合わせたフォルムは美しい曲線を描く。
日本の木材自給率はわずか20%。間伐が十分でない森は、木の成長も遅れ、二酸化炭素の吸収も良くないという。「劣等生の木」に、林業の復興と温暖化防止の期待が寄せられている。【