ID : 6398
公開日 : 2008年 2月19日
タイトル
「災害に強い森林づくり指針」 県がまとめる
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news/20080219-OYT8T00386.htm
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元urltop:
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写真:
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岡谷市湊地区で2006年に7人が死亡した土石流災害の原因の一つとして、森林が放置され、荒れていたことが指摘されたのを受け、県は「災害に強い森林づくり指針」をまとめた。地形ごとに崩落を食い止
めやすい樹種や間伐法などを例示している。
指針は「森林の土砂災害防止機能に関する検討委員会」(委員長・北原曜信州大教授)がまとめた。
災害に強い森林をつくるために、指針では〈1〉尾根部の崩壊を防ぐために根が太いミズナラやアカマツ〈2〉川沿いでは土石流の発生を食い止めるために水の多い地質に適したカツラやトチ――などと樹種を示し、き
ちんと間伐して管理することを促している。
委員会が06年の集中豪雨で被害を受けた場所を調査したところ、定期的に間伐が行われて太い根が張っていた場所は崩壊しなかったのに対し、細い根しかない荒れた森の土壌は崩れているところが多かった。間伐
を行うと、1本の木の根が深く、太く張り、地面を支え合って崩落を防ぐことが実証された。
委員長の北原教授は「放置された森林は、災害を起こす“加害者”になることもある。森林は敵にも味方にもなることを土地所有者の方に理解していただきたい」と話している。